【2026年5月末〜6月】Robloxが、いま、ものすごく大事な転換期にいる話
Rrain記事は合わせて加筆修正しました
いつもこのマガジンを読んでくださって、本当にありがとうございます。
今日は少し、いつもとは違う話を書きます。
Brain販売の進捗ではなく、私たちが日々向き合っているRobloxという遊び場そのものが、いまどんな状況にあるのか。
そのことを、自分自身の整理も兼ねて、書いてみたいと思います。
正直、ここ1ヶ月のRobloxは、ちょっと尋常じゃない速さで変わっています。
良い動きも、ヒヤッとする動きも、両方ある。
それを切り分けずに、そのままお届けします。
1. 5月19日から、ゲームを公開するためのルールが変わりました
まず、いちばん大きな変化はここです。
5月19日から、自分の作ったゲームを「全年齢(後述するRoblox Kids / Selectを含む)」に公開するためには、いくつかの新しい条件をクリアする必要が出てきました。
具体的には、こんな感じです。
年齢チェック、ID認証、2段階認証(2FA)の設定、そしてRoblox Plus(またはRoblox Premium)の加入、さらに新しい「評価プロセス」の通過。
「ハードル、いきなり高くなったな」というのが、最初の率直な感想でした。
一応、Robloxは既存のクリエイター約10万人に対して、Roblox Plusを6ヶ月無料で提供する救済策を用意しています。
ただし条件は「過去30日で100時間以上のプレイ時間があるゲームを所有していること」と「重大な規約違反がないこと」。
正直に言うと、これから始める私たち共犯者には、ほぼ当てはまらない条件です。
つまり、これからRobloxで作っていく人にとっては、最初からRoblox Plusへの加入(月額$4.99 USD、日本円でおよそ月750円前後・為替次第)が、実質的なスタートコストになる、ということ。
ここは、覚悟しておいたほうがいい現実かなと思います。
逆に言えば、月1,000円弱で「全年齢に届けられる権利」が買える、という見方もできます。
副業や趣味で始める場合は、その金額分はちゃんと回収する計画が必要になってきそうです。
2. 「謎の500人」要件で、世界中の開発者が困惑した10日間
新しい評価プロセスの中に、「500人のhighly-engaged players(高エンゲージメントなプレイヤー)」という、ちょっと聞き慣れない条件が含まれていたんです。
しかも、最初は「何をもって”高エンゲージメント”とするのか」がまったく公開されていませんでした。
DevForumには、こんな声が並びました。
「平均同時接続40人のゲームが、1週間ずっと455/500で止まったまま」
「16歳以上の新規ユーザーを1万人獲得しても、数字が動かない」
「広告経由で5,400ビジット集めたのに、カウントは0」
正直、これを読んでいて私もちょっとゾッとしました。
「もしかして、小さなゲームを作っている人は、もう16歳以下の世界に届けられなくなるのかな」と。
3. 【新情報】5月27日、ついに公式から答えが出ました
そして、ようやくです。
5月27日、Roblox公式スタッフのNickTさんが、DevForumで「highly engaged playerとは何か」を説明してくれました。
要点を3つだけ、共犯者のみなさんにもシェアします。
① 「高エンゲージメント」の正体
そのプレイヤーが、過去60日以内に、Robloxプラットフォーム上で「最低購入額」を満たしていること。
ここでひとつ大事なポイントがあって、自分のゲーム内で課金している必要はないんです。
Roblox全体のどこか(Robux購入でも、Roblox Plus加入でも、Avatar Shopでも)でお金を使っていれば、対象になる。
Roblox側もはっきり「無料ゲームでも構わない、あなたのゲームをマネタイズする必要はない」と言っています。
ただ──正直に言うと、これを読んだときに、ちょっと考え込みました。
つまり、私たちのゲームを評価するモノサシは「遊んでくれた人が、Robloxにお金を払っている人かどうか」になっている、ということなんです。
DevForumでも「14年プラットフォームに貢献してきたけれど、自分はRobuxを買わないから、自分自身はhighly engaged playerにすらカウントされない」という、ちょっと切ない声が上がっていました。
② 500という数字は、固定じゃない
ここはちょっと安心材料です。
NickTさんは「ローンチ時点では、安全システムが十分なデータを集めるため、意図的に保守的な値に設定した」「今後数週間〜数ヶ月で、より多くのゲームが対象になるよう要件を拡張していく」「6月のグローバルローンチ前にアップデートする」と明言しています。
つまり、500という数字は今後下がる可能性が高い。
慌てて諦めなくていい、というメッセージだと受け取りました。
③ 「Fast Track」が準備されている
500人要件を待たずに、すぐに全年齢公開へ進みたい人向けに、事前審査つきの高額前払い料金プランを準備中とのこと。
しかも、コミュニティ規約を満たすゲームについては、料金は返金可能(recoupable)になる見込み。
「お金で時間を買う」選択肢が用意されている、ということですね。
ここの具体的な金額はまだ公表されていないので、6月の続報を待ちたいところです。
4. 5月29日、もうひとつ静かに大きな変化が起きました
実は今日(5月29日)から、もうひとつ大事な変更がありました。
他ゲーム内で、別ゲームのGamepassやDeveloper Productを買えなくなったんです。
理由は「不正と搾取からプレイヤーを守るため」とのこと。
これ、いちばん影響が大きいのは「PLS DONATE」のような、他ゲームのGamepassを買ってあげることで投げ銭する文化を支えてきたゲーム群です。
代替として「Transfers API」が導入されますが、これまでのクロスゲーム経済圏は、実質的にここで終わりを迎えました。
ひとつの時代が静かに終わった日、という感じがしています。
5. 6月初旬、Roblox Kids / Roblox Select が世界中に展開されます
ここからは6月の話です。
5月19日から、ニュージーランド、オランダ、オーストラリア、インドネシアで先行リリースされていた「Roblox Kids」と「Roblox Select」が、6月初旬についにグローバル展開されます。
ざっくり整理すると、こんな仕組みです。
Roblox Kids(5〜8歳)は、コンテンツ成熟度が「Minimal / Mild」のゲームだけにアクセス可能で、チャットなどのコミュニケーションは全てデフォルトでオフ。アプリの背景色も専用デザインになります。
Roblox Select(9〜15歳)は、「Moderate」までのゲームに広がって、9〜15歳向けの今までの通信設定はそのまま維持されます。
16歳になると、自動的に通常アカウントへ移行します。
保護者向けのコントロールも拡張されて、15歳まで個別ゲームのブロックやチャット管理ができるようになり、新たに「個別ゲーム承認」機能も追加されます。
子どもをRobloxで遊ばせている共犯者の方は、6月初旬にお子さんのアカウントが自動でこの新方式に切り替わることを、頭の片隅に入れておいてもらえると良いかなと思います。
6. 6月8日、米国の18歳以上スペンドにDevExが42%上乗せされます
ここは、明るいニュースです。
6月8日から、対象となるゲームについて、米国の18歳以上プレイヤーが使ったRobux分のDevEx(現金化レート)が42%引き上げられます。
しかも、追加申請は不要で、自動適用です。
背景には、Robloxの中で18〜34歳のユーザーが50%以上のペースで伸びていて、しかも他の層に比べてマネタイズ効率が40%高いという数字があるそうです。
「子ども向けのプラットフォームから、大人にもちゃんと届くプラットフォームへ」──そういう方向転換を、Robloxが本気でやろうとしているのが分かります。
ひとつだけ注意点として、これは米国の18歳以上ユーザーのスペンドに限定された施策なので、対象外のユーザーが多いゲームでは、恩恵は限定的です。
7. その裏で、訴訟・FTC調査要請という重たい話もあります
ここは正直に書きます。
CNBC・Reutersの報道によると、Robloxは現在、米連邦裁判所で140件超の訴訟を抱えています。主張は「児童を性的搾取から保護できなかった」というものです。
4月21日には、アラバマ州とウェストバージニア州との和解で、合計2,320万ドルを支払うことが発表されました(アラバマ州にはAG主導の「Safe School Initiative」資金として1,220万ドル)。
さらに、5月20日には、米国の児童擁護団体2団体が連邦取引委員会(FTC)に対し、Robloxの児童安全とマーケティング慣行についての調査を要請(Reuters報道)。
正直、こうした外部圧力があるからこそ、Robloxは今回の年齢別アカウントや公開要件の強化に、ここまで急いで踏み込んでいるのだと思います。
「子どもを守るためのアップデート」と「クリエイターにとっての痛み」が、同じコインの裏表になっている。
そういう構造です。
8. 論争の陰で、エンジニアリングはちゃんと前進しています
最後に、ちょっと希望のある話を。
ここ2週間のRoblox Studio側のアップデートは、現場目線でかなり良いものが揃っています。
「Procedural Models」のフルリリース(コードまたはAIでパラメトリック3Dモデルを構築できる)、「CreateDataModelContentAsync」(編集可能なメッシュ・画像を静的コンテンツに焼き込んで、メモリを節約)、「GetFriendsWhoPlayed API」(フレンドリーダーボードのDataStore読み込みを大幅削減)、「Styling Transitions」(ノーコードでUIトゥイーン)。
加えて、2段階認証を有効にしている健全なアカウントは、Robuxの送金上限が日5,000・月10,000まで引き上げられました。
論争の渦中でも、エンジニアたちは仕事をしている。
私はこの事実が、けっこう好きです。
まとめ──いまのRobloxを、ひと言で言うなら
ここまでお読みいただいて、本当にありがとうございました。
正直な気持ちを書くと、いまのRobloxは「子ども向けプラットフォームから、年齢に応じて最適化された安全なプラットフォームへの、痛みを伴う引っ越し」をしている最中だと思います。
良い面は、AI開発支援が一気に進んでいること、米国18歳以上向けのDevEx 42%上乗せ、保護者コントロールの拡張、2FAユーザーへのTransfer上限引き上げ、そして「500人要件は今後緩める」「Fast Trackも準備中」という公式コミットメント。
悪い面は、140件超の訴訟とFTC調査要請、500人要件が実質「Roblox全体での課金者の数」だったことが判明したこと、クロスゲーム販売の終了、Fast Trackが「高額な前払い」になりそうなこと。
共犯者のみなさんに、いま私からお伝えしたい実践的なアクションは、3つだけです。
1つめは、6月8日からの米国18+ DevEx 42%増を活かすために、自分のゲームに米国成人プレイヤーがどれくらいいるかを見ておくこと。
2つめは、Audience Reachタブで、自分のゲームのKids/Select適格性をチェックしておくこと(ID認証、2FA、Roblox Plus加入が揃っているかの確認です)。
3つめは、6月のグローバルローンチ前にRobloxからもう一度アナウンスが来るので、そこを待ってから判断すること。慌てて何かを諦めなくて大丈夫です。
こういう変化のタイミングって、振り返ったときに「あのとき手を動かしていた人が、いちばん遠くまで来たな」と思える瞬間だったりするんですよね。
私も引き続き、この動きを追いかけて、発信していきたいと思います。











あいす様
まだ未経験者…ブタなんですが、これを読んで、ハードルの高さを感じてしまいました。
今度、魅力を教えてください🐽
あいす先生!おはようございます!!
質問です🙋🏻♀️ちなみをモチーフにした
ゲームとか出来るんでしょうか!!?